【出逢い編13】話す、話す、そして話す
自分の気持ちに気付いてからは、毎晩電話で話していた。
長電話しすぎて、携帯が熱くなり、手のひらから汗が流れるくらい話をした。
どういう人間か知りたかったし、どういう人間か知ってほしかったので、ひたすら話し続けた。
近所なんやから、会って話せばいいのに。と思うだろうが、電話で相手の表情が見えない分、逆に言葉を選びながら話していた。
怒った表情なのか?
楽しい表情なのか?
おもしろくなさそうな表情なのか?
そんな事を考えながら、くだらない話を何時間もしている時が楽しかった。
おかげでその月の携帯代はとんでもない額になってしまう。(当時はカケホーダイがない)
それでも楽しかったから、全然問題なかった。
話の内容は、よくあるベタな感じで、昔見ていたアニメの話や、家族構成の話。
ゆみは僕より2つ下で、早生まれなのでこの時まだ19歳。
僕と同じ歳の兄と9歳下の弟がいるとの事。
なので、僕が子供の時にハマってたものは、ゆみの兄ももれなくハマっていて、それを身近に見ていたので、ゆみも知っている。という構図が成り立つ。
そして会話の内容はどんどんマニアックになっていく。