どうしようもないクズ男の半生記

今年で40歳になり、人生を折り返そうとしているクズ男の半生記です。

【出逢い編12】声がききたい

帰りの電車の中で考えてみた。

なぜ、俺は今日こんなにテンション上がらないのか?

 

残飯処理班のせい?

藤川さんが来たから?

いや違う、藤川さんは悪くないし、僕を隊長に任命したよっしーやさーくんも悪くない。

いつもの調子なら、僕もそれに乗っかって楽しんでいたはずだ。

 

きゃぴきゃぴ喋ってた子達も、別におかしな事を喋ってた訳でもないし、空気が読めない子、っていう訳でもなかった。

 

電車を降りて、家までの帰り道。

僕は無意識にゆみに電話をかけていた。

 

家で『週末婚』というドラマを観ていたらしい。

 

声を聞いた瞬間、謎がすべて解けた。

 

ああ、俺はゆみの事好きなんや。

だから他の女の子と話しててもなんか違うんや。

 

スッキリすると、積極的になるもので、会話も弾み、家に着いても電話は続き、気がつけば2時間近く、話をしていた。

 

ある意味、この日の合コンは僕に気持ちを気付かせてくれた恩人だった。

 

そしてこの日を境に2人の距離がぐっと縮まる事になる。