どうしようもないクズ男の半生記

今年で40歳になり、人生を折り返そうとしているクズ男の半生記です。

回想録

【青春爆走編09】チクチクは嫌!

さっきまでは確かに無かった紙袋。 「ヒロシ、これ何やと思う?」 「ショウジのクリスマスプレゼントやろ?」 「もらったやつかな?あげようとしてたやつかな?」 そんな事を言っていると、ショウジが帰ってきた。 僕の分も買ってきてくれている。 買ってきてくれ…

【青春爆走編05】ムチャクチャやな、おい!

目が点になっているショウジの横で僕は、ヒロシの発言に大きくうなずいていた。 「そらそやろ!ショウジ!人の彼女にちょっかい出す奴は、月に代わってお仕置きせな!」 「さすがタク。分かってるやん!」 もう僕もヒロシも完全に戦闘モードに入ってしまった。 「…

【出逢い編23】あとがき

1999年に当時付き合っていた彼女にフラれ、その後、有美と出逢い、付き合う事になるまでを描いた【出逢い編】でした。 今思えば、考えていたことが若いですね。 まあ、若干二十歳そこそこのクソガキなんで仕方ないですね。 僕が21歳、有美が19歳、二人ともま…

【出逢い編22】男らしいなぁ

あまりの気まずさ。 あまりの沈黙。 それに耐えられなくなったのか、先に口を開いたのは有美だった。 「なんでそんな挙動不審なん?」 「そ、そう?全然そんなんちゃうし。」 「いやいや、怪しすぎるって。」 「全然怪しないし。」 若干、すね気味にまたタバコに火を…

【出逢い編12】声がききたい

帰りの電車の中で考えてみた。 なぜ、俺は今日こんなにテンション上がらないのか? 残飯処理班のせい? 藤川さんが来たから? いや違う、藤川さんは悪くないし、僕を隊長に任命したよっしーやさーくんも悪くない。 いつもの調子なら、僕もそれに乗っかって楽…

【出逢い編11】隊長に任命

彼女を車で送っていった日から何日かたった日。 さーくんから連絡があり、女の子らと飲み会するんやけど、男の人数足りんから来てほしい、と頼まれた。 今でいう合コンである。 断る理由もないので、電車に乗ってさーくんの家まで向かった。 居酒屋が建ち並…

【出逢い編10】ゴミ溜めみたいなとこなんで

帰宅ラッシュの中、2人は好きな芸能人の話や、好きな音楽の話で盛り上がっていた。 家の場所的には、彼女の降りる駅は僕が降りる駅の1つ向こう側なので、僕が降りる駅でとりあえず2人とも降りて、車で彼女の家まで送っていくことになった。 住んでいたマン…

【出逢い編09】「彼氏?」

結局その日は僕は電話しながら、1時間歩いて家に帰った。 まさか電話をくれるとは思っていなかったし、実は近所で、警戒しながらもちゃんと喋ってくれたので、変な下心無しで純粋に嬉しかった。 そして最初の電話の日から3日後、夕方僕はあのパチンコ屋さん…

【出逢い編07】PUFFYとキムタク

帰りはいつも、各駅停車に乗ってゆっくりと帰るのがいつものパターンで、その日も帰宅ラッシュの時間を避け、のんびりと電車に揺られていた。 降りる駅まであと4駅というところで、携帯が鳴った。 その瞬間、直感的に今日、電話番号を渡したあのコーヒー売り…

【出逢い編05】あっついなぁ。

5月の末ぐらいになると、もう夏みたいに暑い日もあるわけで、その日も初夏のような日差しが強い日だった。 いつものように、さーくんとよっしーとパチンコ屋さんでたむろっていた。 相変わらずワゴンサービスの女の子はアリスファッションだ。 初めて目にし…

【出逢い編04】コーヒー売りの少女

バンド活動も自然消滅のような感じになり、友達もあまり集まらなくなってきた頃、僕はいつも、さーくんとよっしーとつるんでいた。 二人とも僕よりも歳が1つ上で、その時は二人ともガチプーだったので、いつでもひまだったのである。 ただ、二人とも住んで…

【出逢い編03】ノストラダムスの大予言

皆さんは覚えているだろうか? 1999年7の月に地球が滅びる。というノストラダムスの大予言を。 その運命の7月まであと2ヵ月となった5月頃。 相変わらず僕は、気ままな生活を続けていた。 ただひとつ変わった事は、周りの友達だった。 大学生だった村田(村や…

【出逢い編01】 ミレニアム

「このまま付き合ってても、先が見えへんから別れて」 時は1999年4月、小室ブームも下火になり、超大型新人、宇多田ヒカルがデビューした頃。 当時付き合っていた彼女と2ヵ月ぶりの電話がいきなりこれだった。 不思議と悲しみも淋しさもなかった。それもその…