どうしようもないクズ男の半生記

今年で40歳になり、人生を折り返そうとしているクズ男の半生記です。

【青春爆走編16】フォーメーションチェンジ!

要は、Kちゃんとタツヤが仲良くなれればいいわけだ。

2人で喋る状況を作り出せばいいのだ。

そして僕は行動に出た。

端っこに座っていた僕は、席を立ち、反対側の端っこに座っていたKちゃんの友達の隣に座った。

 

オーソドックス型から一瞬で、まさかのサンドイッチ型へフォーメーションチェンジである。

 

僕がこっちで友達と喋っておけば、Kちゃんもタツヤと喋りやすい。

Kちゃんもこの状況を望んでいたに違いない。

 

とりあえず僕は、出身中学校の話や、部活してたか、とか話をいろいろと振ってみたりしていた。

まあ、それなりに話もしてくれて、良くも悪くも普通だった。やっぱり。

 

ここまで頑張ってんやから、ちゃんと喋れよ、タツヤ!

と思いながらタツヤの方を見ると、まだ2人とも無言で、口半開きのおじいさんを見ている。

 

おもわずタメ息がでそうになったが、だいたい想像の範囲内だ。

 

そうこうしている内に、電車は目的地の駅に着いた。

そのアイススケート場は駅のすぐ裏手にあるので、駅を出たらすぐに入口が見えてくる。

 

相変わらず、タツヤとKちゃんはあまり会話がない。

タツヤは僕にばかり話し掛けてくる。

いっつも嫌っていう程話してるやないか!

ひょっとして俺に気がある?

とホモ疑惑まで頭に浮かんでくる。

 

ちょっと古いスケート場だったが、お客さんもそこそこいそうな感じで、程よく賑わっていた。

 

僕の分のスケート代はタツヤが支払ってくれて、4人はスケート場の中に入った。